空谷の跫音 -6ページ目
木漏れ日の中の微かな光にいた私を
突然
白日の下に連れ出した君。
眩しくて
目が眩みそう。
嬉しくて
胸が潰れそう。
先が見えなくて
不安。
という私に
だから いいんだろ。
と 不敵に笑う君。
泣くほどでもなく
弱音を吐くほどでもないけど
ちょっとだけ
ちょっとだけ
辛い。
恐れている人が
嫌い。
辛くとも
嫌われた事実を
受け入れている人が
好き。
自分が必要か
そうじゃないかを
決めるのは
自分じゃない誰かということ。
泣きたい時って
どうするんだっけ?
今まで アタシ
どうしてたんだっけ?
あの時に
あーすればよかった。とか
もっとこうしてたら
今頃は。 とか
今になってわかる 矢印の向き。
わからなければ
キュッと 胸が
つままれるようなこの気持ちも
なかったのにね。
気持ちも。
体も。
ひとつできたら
次々に
できるよ。
そんな気がする
動いちゃえば簡単
動きだしちゃえば
その流れに乗るだけ
目を閉じてても
大丈夫。