空谷の跫音 -3ページ目
この雨が。
流れるでもない
濡れるでもない
でも
全身が湿る
この雨が。
まるで あなたの様で。
まだ
押しかねてる。
どっちを 押したいのか
まだ
わかりかねてる。
好きでいたら
変わるものって 何?
何も変わらない。
希望も
絶望も
自分の心が作り出した夢
事実は
いつだって
何も 変わらない。
きっと
ずっと
好きでいたって
気づかなかった
今まで
ずっと
傷つけてて
ごめん。
もう
しないよ。
さあ
自由に
なって
淋しい気持ちを
隠して笑ったら
本当に
淋しくないと思われて
隠した淋しさの
行き場がないよ。
ほんとは
こんなことを 伝えたいんじゃないのに
ほんとは
こんなことを
頑張っても
頑張っても
駄目なら
もう
そんな自分を
笑いとばしちまえ
聞いてくれて
ありがと。
小さなこと。
でも
大事なこと。
私が見ていたあれは
幻想だったのかしら
勝手に思い込んでいたメッキが
ボロボロと。
そうして
まるっきり
剥がれ落ちたあと 私は
どうするつもりなんだろう。